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【思い出】ダークアイズの思い出

僕にとっては最初にプレイしたMMORPGであり、
自分のMMORPGを作るという夢を持つ切っ掛けとなった作品。


(ネット上に存在しないBGMを持っていたのでアップしたw)

このゲームとの出会いは今から19年前、
僕が高校2年生の終わりぐらいの時期だったと思う。

当時の僕はゲームクリエイターになるため、とりあえずパソコンを購入し、
とりあえずインターネットに接続する環境を整えていたんだけど、
インターネットの有効な使い方というのをほとんど理解していなかった。

この頃は今みたいな常時接続のネット接続サービスは存在しておらず、
僕も月30時間までは定額制で、それ以上は別途料金を支払うタイプのサービスを利用していた。

インターネットの主な使用用途は海外に設置されたエロサイトの閲覧で、
それだけでは月30時間も消費することは無く、余っている時間がもったいないから
何か別の用途は無いだろうかと考えていた。

ちょうどそんな時に発売されたのが『ダークアイズ』だった。

行きつけのゲームショップに陳列されていたのは、上の動画にある黒いシンプルなタイトルと
『日本で最初に作られたMMORPG』
みたいなキャッチフレーズの帯がついたパッケージだったと思う。

裏のゲーム紹介を見て興味をひかれた僕は、
オンラインゲームなら余っている接続時間を有効に活用できると思い、
早速購入して家に持ち帰った。

しかし、なかなかゲームを開始することが出来なかった。

なぜなら、当時の僕はMMORPGというジャンルについて全く知識が無く、
ひょっとしたらプレイヤーが実際にロールプレイをして遊ぶゲームなのではないかと思ったからだ。

僕は小学生の頃、ロードス島戦記にハマり、小説や関連商品をいろいろ買いあさったのだけど、
その中に実際にロールプレイをしている様子を収めた『ロードス島戦記リプレイ』というものがあった。

その中ではみんなキャラ作りをし、中には男性が女性キャラを演じたりもしていた。

仲のいい友達同士ならまだしも、あったことも無い人と、いきなりロールプレイというのはかなり難易度が高い。
その上、不用意に名前を付けて世界観をぶち壊したりしないかとても心配だった。

20180115_ロードス島戦記
(押し入れに眠っていたテーブルトークRPGの本)

勿論、可能性としてあると思っただけなのだが、準備は必要だと思った。
そこで、この日は英語の辞書を開き、海外のそれっぽい名前を探すことに専念した。

半日かけて決定した名前は『ルーク』。
たしか、海外の一般的な男性の名前みたいな意味が書かれていたと思う。
この名前ならどんな状況でも問題無いと思った。

早速キャラクターを作った僕は、心臓をドキドキさせながらゲームにログインした。

ログインすると町の中だったわけだけど、まだ心の準備ができていなかったので、
誰かに話しかけられる前に、すぐ近くの家に駆け込んだ。

それから、しばらくインターフェイスやチャット回りの仕様を確認し、
だいぶ落ち着いてきたので家から出ようと出口に向かった。

しかし、ここで問題が……。
家から出られないのである。

ここにも書いたのだが、実は、ダークアイズはもの凄く完成度の低いゲームで、
この時も、不具合で家に閉じ込められてしまっていた。

まさか製品版のパッケージを買って、そんな簡単にバグが出るなんて思ってもみなかった僕は、
何かしてはいけないことをしてしまったのではないかと不安に駆られた。
そして、僕のせいでみんなに迷惑をかけているかもしれないという疑心暗鬼に囚われ、
逃げるようにログアウトした。

次にログインしたのは2週間後のことだった。
たしか、公式ホームページで不具合だというのを知ったからだったと思う。
ログインしたらちゃんと家から出ることが出来た。

ようやく普通にプレイすることが出来たんだけど、初めてのMMORPGはとても新鮮だった。
人の気配を感じるというのが今までにない感覚で、ただそれだけでリアルで、なんだか楽しかった。

特に好きだったのが、このゲームの対人要素の部分。

このゲームではまず初めにインファンとオーガルという二つの種族の中からキャラクターを選択する。
二つの種族は戦争中で、互いの国は中心にある巨大なダンジョンを境に完全に分かれており、
PKはこの2種族の間でのみ行うことが出来た。

勿論、敵対するかどうかはプレイヤー次第で、僕の方から攻撃を仕掛けるということは無かったけど、
ダンジョンでボケーっと狩りをしている時に、敵国のプレイヤーが画面内に現れた際の
「ビクンッ」とする緊張感がたまらなく好きだった。

実際は殆どソロプレイで、コミュニケーションらしきものはとらなかったんだけど、
ゲームを始めてすぐのころに、一度だけ話しかけられたことがあった。

その内容というのが、
「ひょっとしてスターウォーズのファンですか?」
といったもの。

どうやらスターウォーズの主人公の『ルーク・スカイウォーカー』から連想したみたいだったけど
スターウォーズに特に興味の無い僕は、主人公の名前なんて憶えていなかった。

20180115_ルークスカイウォーカー

「ごめんなさい。違います」
と返事を返すと、僕は酷く落ち込んだ。

というのも、僕はこの世界の住人となじみたくて、平凡かつ、ダサくない名前を付けたつもりだったのだが、
相手の気持ちにこたえることが出来なかったのだ。

ひょっとしたら、スターウォーズファンでロールプレイをしたかったのかもしれない。
それなのに、大切な主人公の名前を取ってしまい、邪魔をしてしまったのではないかと思った。

まぁ、そんなことはあり得ないのだけど、この時代のMMO初心者としては微笑ましいエピソードだと思うw

ゲームの思い出はこれぐらいで大したものは無い。

ネット接続の契約は、月30時間から月50時間になり、さらにはテレホーダイ(夜11時~朝8時使い放題)へと
変えていったけど、今の感覚から言うと、さしてハマったわけでもなく、半年後のリニューアルを前に僕は引退した。

やはり、不具合が多かったことや、バランスが悪かったというのが大きいのだけど、
その代わり、どう改善すれば面白くなるのかといったことを学校で妄想するのが好きだった。

そして、僕はMMORPGを通じて新しい世界を構築したいと思った。
『MMORPGで世界を』なんて大それたことをいうと、小ばかにされそうだけど、僕はそうは思わない。

例えば、地球が滅びるけど、宇宙船に乗って一人だけ生き延びることが出来るとする。
その宇宙船に、ピカソの絵と、美少女の萌え絵のどちらかを持っていけたとする。
ピカソの絵には数百億の価値があり、美少女の萌え絵はコピーされたもので価値は無い。
あなたならどっちを持っていくだろうか?

僕なら美少女の萌え絵を持っていく。
ピカソの絵に価値があるのは、それに価値を見出す人がいるからであって、
僕一人しかいない世界では何の価値も無い。

いずれ電子の海に消えるMMORPGだけど、それは現実の世界も同じことで、いずれ全てが無に帰る。
重要なのは自分以外の誰かの存在であり、あるか無いかよりも、認識したり、されたりすることにこそ
意味があるのではないかと僕は思う。

なんか気付いたらまとめに入ってしまったけど、ダークアイズの話はまだ続くw
 
それから3年後、ゲーム制作専門学校の3年生になった僕は、
就職活動を開始し、この日は合同企業説明会に来ていた。

合同企業説明会とは何かというと、複数の企業が集まって、それぞれがブースを持ち、
個人単位(もしくは少人数)で企業の説明を行うというものなんだけど、
なぜここに来たのかというと、ダークアイズを作った会社のネクステックが来ていたからだ。

真っ先にネクステックのブースへ向かうと、他に誰もいなかったので一対一で話をすることが出来た。

たしか、最初は和やかに会社の説明をされて、終わり際に質問が無いか聞かれたと思うんだけど、
僕はこんなことを言った。

「実は、昔ダークアイズをプレイしていて、MMORPGを作りたいのですが」

すると、にこやかだったネクステックの人の表情が凍り付いた。
いや、表現としては逆かもしれない。
僕の記憶の中では、顔がみるみる赤くなり、明らかに頭に血が上っているように見えた。
僕は内心、触れちゃいけない話題だったのかなと心配になった。

おそらく、ダークアイズをプレイしていた人なら何となく察しがつくと思う。
余りにも完成度が低い状態でリリースせざる終えなかったわけなのだから、複雑な事情があったのだろう。

僕は、『日本で最初に作られたMMORPG』という名声が欲しくて強引にリリースしたのだと思っていた。
なぜなら、ダークアイズのすぐ後に、ストーンエイジという国産MMORPGが発売されたからだ。
実際(?)のところは違うようで、詳しく書いてあるサイトがあるので参考にしてみてほしい。

そのあと、ネクステックの人とどんな話をしたのかはあまり記憶にない。
ただ、お互い笑みは消え、真顔になり、やたらとヒートアップしてしまったのはよく覚えている。

最後は
「うちに入社しても、MMOを作るとは限らないし、必ずしも希望の部署に入れるとは限らない。
それでもいいのか?」
みたいなことを聞かれ、僕がそれでも構わないというと、
「それならうちに来なさい。試験は受けてもらうけど」
といったことを言ってもらえた。

感じとしては怒っているというよりも、感動しているといった方が正しかったかもしれない。
しかし、そんなやり取りをしたにも関わらず、僕の気持ちは離れ気味だった。

正直なところ、このやり取りのあまりの熱さに、怖気づいてしまったのだ。
社会経験の乏しい僕は、この会社に入ると
毎日こんな神経をとがらせて仕事をしなければいけないのではないかと不安に思った。
それに、MMOを作らないんじゃ意味ないよな、とも思ったw

その後、会社説明会(講演会だったかも)で、MMO運営の大変さみたいな話をしてくれたことがあった。
今思うと、この時の僕とのやり取りをきっかけにそういう話をしてくれたのかもしれない。

今のMMOって課金回りがギャンブルに溢れていて、収益が出なければすぐに畳んでしまうけど、
そういう意味では立派な会社だったなぁと思う。
完成度は凄く低かったけど……w

ちなみに、その後の就職活動で、ゲーム会社は2社ほど面接したんだけど、
こういったことがあったから、僕は面接で自身を誇張せず、自然体の自分を見せるように心がけた。

それが功を奏したのか、最初の会社はとても好感を持たれ、内定をもらうことが出来た。
しかし、立てつづげに受けた2社目は『英語をどの程度出来るのか?』といった質問に、
『殆ど出来ません』と正直に答えたら、励まされて終わってしまったw

その2社目の会社というのが、『マビノギの思い出』で書いた派遣に出され、再就職した会社だったりするw
よくゲーム業界は狭いというけど、実際そうだと思うw
 
 ※この話はずいぶん昔のことなので、いろいろ思い違いをしているところがあると思います。
 関係者の方がもし見ることがあれば、大目に見て貰えると幸いですw

 

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