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【ゲーム論】ソシャゲから学ぶMMORPGの可能性……システム編

ソシャゲとMMORPGって、同じオンラインゲームであり、やり込みゲーだから、
システム面で似ている部分がとても多い。
むしろ、今のソシャゲのほうが、黎明期のMMORPGに近いような気さえもする。

その理由はやはり、『操作性の単純さ』と、『横に広いシステム』にあるんだと思う。
逆に今のMMORPGは、『複雑な操作系』と、『コンテンツ消化型の縦に広がるシステム』が
主流であり、本来あるべき姿とは別の進化を遂げてしまったような感じがする。

コンテンツ消化型のMMORPGはキャップ上限開放時にギアが更新されるので、プレイヤーの足並みを
そろえることが出来るというメリットがあるわけだけど、価値観を共有させるために価値観をスケール
させるのは、悪く言えば『価値観のリセット』であり、それってMMORPGと他のネトゲとの最大の違い、
つまり、『魅力』までも消失させているような気がしてならない。

勿論、これはあくまでも度合いの問題であって、ソシャゲでも運営が長引けば、
縦に広げる必要が出てくるし、今までを無にするようなキャラの追加もよくあることだ。



今回のゲーム論は、前回に引き続き、『ソシャゲをPC向けにMMORPG化』させる方法の
システム周りについて、実際にデザインしつつ、考えをまとめたいと思う。
 
 
横に広いゲームデザイン

横に広いゲームデザインをしているMMORPGと言えば、僕の中では『ラグナロクオンライン』が
真っ先に思いつく。
具体的には、属性相性が豊富に設定されているので、状況に特化したギアを集める遊びが
出来るということが挙げられる。

これは今のソシャゲも同じで、大抵は各属性に応じたキャラを複数集めてそれを育成するタイプが
主流となっている。

その利点は以下のものが考えられる。
・キャラは2Dの1枚絵なのでコストが非常に安く済む。
・キャラをそれぞれ育成できるので、やり込み要素が非常に高い。
・ガチャのシステム(課金回り)と相性がいい。

『ソシャゲをMMORPG化』させるにあたり、これらの特徴を網羅する必要があると思う。
といっても、なかなかイメージがしにくいと思うので、具体例を挙げると……

まずは、ゲームタイトルを『アームズフロントライン(仮)』とする。
『ドールズフロントライン』との違いは、銃器の代わりに、伝説(架空)の武器を集めるところ。
『エクスカリバー』とか、『ゲイボルグ』とか、そういったものに『精霊』が宿っていて、
それが擬人化して見えると思ってもらって構わない。

MMORPGなので、それとは別に、プレイアブルキャラが存在する。
とりあえず、ラグナロクオンラインや、ツリーオブセイヴァーのようなゲームを思い浮かべて欲しい。
(FF14でもWoWでも構わない)

それらのキャラのスキルスロットがこんな感じだったとする。
・バッシュ --- [槌] - [槌] - [斧] - [無]
・スラスト --- [槍] - [剣] - [剣] - [無]
・マグナムブレイク --- [槌] - [斧] - [剣] - [炎]

一つ一つのスキルの横にリンクしているスロットには、『精霊』をセットすること出来る。
『精霊』は『武器タイプ』と『属性』を持ち、対応するものをセット出来る。
イメージとしてはPOEのスキルジェムシステムに近い。

20181015_001.png

精霊自体に、攻撃力上昇とか、属性追加ダメージとか、AOE増加といった特殊効果が付いており、
スキルスロットに設定することで、スキルを強化することが出来る。
ただし、設定できる数には限度があり、全てのスキルを強化できるわけでは無い。

スキルスロットに設定した状態で敵を倒すことで、『精霊』のレベルを上げることが出来る。
また、スキルスロットに装着した場合、武器のパラメータの1/10程得ることが出来る。

武器(精霊)は実際にプレイヤーが装備して使うことも出来る。
その場合は、武器の性能の100%を発揮することが出来る。

また、武器の精霊はスキルを持ち、スペシャルスキルスロットに設定することで、
そのスキルを使用することが可能となる。

『ドールズフロントライン』を例にすると、
20181015_002.png
この部分がプレイアブルキャラが装備して使う場合の性能と、
スキルに設定した際の1/10の性能を得られる部分

20181015_003.png
この部分が、スキルに設定させた際に、スキルを強化する部分

20181015_004.png
この部分が、スペシャルスキルスロットに設定した際に使用できる部分

これに加えて、職業自体は、『FF14』や『Trove』、『グラブル』みたいに1キャラで複数上げられ、
後々のアップデートで、複数の職業をマスターしたら上位職に就けるようにする。

これで、メインビルドと関係なくても、様々な精霊を育てる理由が出来るし、
狩場に応じて、特化した『精霊』を育てる理由も出来る。
また、MMORPGなので、PTかソロかでも、ビルドを変えるような奥深い遊びが出来るようになる。

ソシャゲの場合、縦方向のアップデートが少ない分、イベント形式でのコンテンツや、
キャラの追加等を通じてやり込み要素を増やしていくようなゲームデザインをしているけど、
こんな感じにすることで、ソシャゲ特有のゲームシステムを、PC向けMMORPGに
そのまま流用することが可能になると思う。


モバイルとの連携

これは『MMORPGとVR』でも書いたけど、何も、PCとスマートフォン両方に対応できる
ようにシステムを作る必要は無い。
幸いなことに、MMORPGには様々なコンテンツが存在するのだから、
モバイルに適したものだけ遊べるようにできればいいと思う。

モバイルでも出来そうなものとしては、以下のようなものが挙げられる。
・釣り
・売買
・製造
・栽培(施設アップグレード)
・カジノ
・遠征

例えば、前述の『精霊』を使って、遠征をさせたり、ハウジングに製造用の施設を用意し、
精霊に施設管理をさせたりすれば、低ランクの精霊にも出番が出てくる。

また、製造も、『ツリーオヴセイヴァー』みたいな放置による製造では無く、
『エバークエスト2』のような、ミニゲームを主体としたものにして、
生産品のクオリティが上がるようにできれば面白いと思う。



EQ2のクラフトミニゲームを簡単に説明すると、
・使用することが出来るスキルは、成功率、進行、消費パワーの上昇下降の組み合わせ
・制作中に発生するイベントに対応するアイコンを持つスキルは成功率が格段に上昇する
・現在の状態に合わせてスキルを使い、最高品質を目指す
といったミニゲーム。

動画の通り、単純なミニゲームなので、スマホとの相性は高いと思う。
これが出先でも出来るなら、凄くありがたい。

他にも、釣りや、栽培、カジノといった部分に関しても、PC版と同等の遊びを
スマホでも可能なはずなので、時間の無いプレイヤーも十分楽しむことが可能だと思う。

こうすることで、本格的なMMORPGでありながら、時間の無いプレイヤーも楽しめる
MMORPGを作ることが可能なのではないだろうか。


価値観の共有を阻害しない取引システム

ソシャゲが流行した理由の一つに、徹底した帰属要素があることは以前書いたけど、
必ずしも取引がいけないというわけでは無い。

問題は、業者が市場に介入することで、プレイの価値観が著しく低下させられてしまう
ことにあるのだから、RMTをできなくしてしまえばいい。
その方法については、以前から考えていたものがあるのでとりあえず書いてみる。

・ユーザー間取引は不可。全てマーケットを通して取引する
 (ランダムオプションや強化済みアイテムは出品出来ない)
・誰が販売しているアイテムかは表示せず、購入できるのは常に最安値の商品
・排出率が低いものは、買い占めを防ぐためにトレード可能制限数を設定する
 (アカウント内でこの数以上所持していた場合、新たに購入することは出来ない)
・平均取引額から相場を算出し、設定可能な価格の下限と上限を設定する。

これだけだと相場の変動に対応しきれないので、オークションシステムも実装する。
買取オークションでは、上限価格以上のみ提示ができ、
販売オークションの場合は、下限価格以下でのみ出品することが出来る。
取引が成立した際、差額は全て手数料として徴収される。

例1:ネジを100万円で買いたい→0円で売る人が現れたら100万円はシステムにすわれる。
例2:金塊を0円で売りたい→100万円で買う人が現れたら100万円はシステムにすわれる。

この方法でうまくいくかどうかは実際のところ分からないけど、
『黒い砂漠』ではRMTの影響を受けない取引システムを実現できているので、
やりかたによっては可能だと思う。



問題となるのが、取引可能な範囲について。

RMTの影響を受けないなら、課金物の価値が正しく反映されるようになるけど、
前回の記事で触れた通り、時間に対する価値観も、お金に関する価値観も、人それぞれ。

ある程度は平気だろうけど、段階的に価格を変える手法が取れなくなる部分が多いので、
課金物と製造で作れる物の取引は行わず、その分、無料配布を豪華にした方がいいと思われる。


最後に……

『アームズフロントライン(仮)』に、前回の記事の内容を反映させると……

資源は金属、木材、燃料、マナの4種類。放置と遠征で手に入る。
資源を施設に使用することで、経験値上昇、ドロップ上昇といったボーナスを受けられる。

金属=経験値、木材=精霊経験値、燃料=ドロップ率で、
・金属100%なら経験値+100%
・金属100%、木材100%、燃料100%なら各ボーナス+66%
・金属100%、木材100%、燃料100%、マナ100%で各ボーナス+100%
といったように、投入量に応じて比率が下がるようにする。

MMORPGで狩りに出るたびに資源を消費する形式は無理があるので、EQ2のバイタリティボーナス
のような仕組みを、製造に回すか、それとも経験値ブーストに使用するか選択できるようする。

値設定は少し面倒だけど、これでPayとTimeの価値観を共有させることが可能だと思う。

スキンガチャに関しては、基本的に自分のインターフェイスにしか影響を与えないけど、
コスチュームをセットにしたり、Live2D枠として、実際にハウジングで配置可能なものや、
スペシャルスキル演出時に一時的に出現したり出来ると面白いと思う。

とりあえず、今回の記事はここまで。

ソシャゲをPC向けMMORPG化させると一言で言っても抽象的過ぎて伝わらないと思ったので、
サンプルとして実際にデザインしてみたけど、分かりにくいうえに、めちゃくちゃ長くなってしまった。
イメージを伝えるにしても、1から100まで書くわけにはいかないから、他ゲームを例に多様してるけど、
それをすると、そのゲームを知らないと通じないという欠点があってなんとも……。
(本当はエルソードのシステムをベースにした方が最適だと思う)

将来的には、このタイプとは言わないけど、ソシャゲ系MMORPGがいくつか作られるのでは
ないかと予想している。
 

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